Once in a lifetime experience of Architecture
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2006年10月のアーカイブ
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いよいよ始まりました。
(写真左:コースインストラクション、右:ワークスペース)
先週からMASのコースがスタートしました。メンバーは国際色も多彩で、日本(オレ)、中国、ベトナム、インド、コスタリカ、ドイツ、ギリシア、USA。スイス人は・・・残念ながらいませんが、リサーチスタジオはマスターの学生も参加していて、彼はスイス人なので、チューリッヒでの生き方をいろいろ教えてくれます。コースは月曜日がレクチャー、火曜日、水曜日がリサーチスタジオ。木曜日から日曜日は課題とプレゼンの準備。ということで、これまでの1ヶ月の時間は何だったんだというくらい、時間がなくなってしまいました・・・。あまりに余裕がなくなってしまって、予約した見学に行くのを忘れてしまうくらいです・・・。
それにしても、英語早え〜〜。使う言葉むずかし〜〜。一応マスターの上にあるコースだから当然なんですが・・・さすがに最初は何言ってるかほとんどわからなかったなー。今はグループワークでやってるので、少しずつ身についてきている気はするけど。。。来週からレクチャーがスタートするんですが、果たしてどれくらい理解できるか・・・。今必死になって"The Condition of Postmodernity"という本の一部分を読んでます。1980年代あたりから、いかに消費活動が加速していったかを、ポストモダニズムと関連づけて書かれているテキストなんですが、1時間に1ページしか進みません。少しずつやってくしかないですよね〜。
そして先週はチューリッヒ湖脇の公園で高齢者のストーカーやってました。リサーチで高齢者の行動を分析する事になりまして、プレ調査っていうやつですね。そういえばマッチとかボーダも公園やモールで子どものストーカーやってたな・・・と思いながら、朝6時から午後2時までずっと調査して、行動観察の難しさを思い知りました。まさかスイスに来た外国人がいきなりストーカーすることになるとは思いませんでしたが、全力でストーカーやることにしました!水曜日にチューリッヒとベルンの間くらいにある調査地に行って本番です。
あと、先週から昨年のデザインスタジオの作品展示がスタートしました。エントランスに20くらいある各スタジオの作品が並べられて、かなり迫力あります。好き嫌いもありますが、やっぱりMerkliのスタジオとHerzog&de Mueronがいるスタジオバーゼルはインパクト強かったですね。
ということで、コースも始まっていよいよって感じです。最初から全力でいきます!
(写真左:デザインスタジオ作品展示のオープニング、右:Bachlorの学生作品)
ダヴォス。
Churから鉄道で約1時間半、標高1500mのところにあるリゾート地、ダヴォス(Davos)へ。ここにも今年の3月に新潟でお会いした高橋さんを訪ねてやってきました。高橋さんはスイスに15年くらい住んでいて、Davos、St. Moritzなどのアルプス観光を中心に日本人観光客のガイドをしています。冬はスキーをしにくる観光客のガイドをしているらしいです。
ということで、Davos周辺を案内していただきました。Davosはスイスの山間部にはめずらしく、フラットルーフの集合住宅が目立ちます。もともとサナトリウムが多かった町だったので、テラスが作れるようにフラットルーフが多くなったようで、今もそれをホテルなどに改修して使っているらしいです。写真はGigon und Guyer設計のKirchner Museumです。またもや10月から閉館で中には入れなかったのですが、なかなかきれいです。石と木の壁が印象的な町の中にこういう建物が挿入されるとやはり新鮮に見えますよね。
ダヴォスから車で1時間。イタリアとの国境近くにあるミュスタイアへ。聖ヨハネ.バプティスト修道院には有名なフレスコ画が描かれていて、世界遺産に登録されています。周辺の家も外壁に絵が描かれていてとても興味深いです。ホントに谷間の村なのに、1000年ほど前のこういう文化が残っているのがすばらしいです。
南側の国境近くのStamperという村で、スイスを代表する芸術家、アルベルト・ジャコメッティのアトリエを見て来ました。とはいえ外観だけですが、日本で言うログハウスみたいです。この辺りには多くこのような作り方が見られます。ちょっと先にジャコメッティの作品を展示した美術館があったのですが、これも時間の関係で次ぎに持ち越しとなりました。
高橋さんには車でいろいろ連れて行ってもらった上に、カレーライス&とんこつラーメンも食べさせてもらいました。すごく懐かしい味でしたねー。ホントにいろいろありがとうございました!
リベンジ。
ヴェネチアから鉄道とバスで7時間ほど移動し、スイスのイタリア寄りにあるクール(Chur)に行って来ました。実は1週間ほど前にETHであったオープニングパーティーで、Chur Institute of Architecture で勉強しているトオル君の作品が展示されていて、いろいろ話を聞かせてもらったのです。それで早速、彼を訪ねてクールに行って来たというわけです。
クールに到着したのが午後10時。そこからクールのクラブに連れて行ってもらいましたー。いやー、久しぶりに楽しかったね。(詳しい事は書けませんが。)帰ったのが午前2時で、それからトオル君と少し話をしてました。彼の大学はまだ新しいらしいのですが、スイスで活躍する建築家も教えに来ていて、オランダのBerlage Instituteに向かおうとしてるような印象だったかな。知人の紹介で飛び込んで来たらしいです。予想どおりのおもしろい人物です。
さて、次の日は寝不足でしたがValsへ。5月に行ったときは閉館期間だったPeter Zumthor 設計のTherme Valsにリベンジして来ました。よく調べてなかったんですが、要予約で入館料が約3000円でした。高い!けどそれだけ払って体験する価値は十分にあります!内部は地元でとれる石を使っていて、すっごくきれいです。そして、水着で温泉に入っているその光景がすごく新鮮に映ったんですよ。日本で言う「スーパー銭湯」を温水プールにして、もっと複雑に空間を組み合わせて、かつ洗練されている感じ。光の採り方、大小の空間の組み合わせ方も絶妙ですね。あと、もう一つわかったこと。「スイス人は42度のお風呂が苦手。」大体は35度前後に設定されているんですが、一つだけ42度のお湯があるんです。オレにとっては一番気持ちいいお風呂だったんですが、他のみなさんは熱そうな顔をしながら入ってましたね。もちろん男女一緒なのでいつもどおりラブラブなカップルも多かったです。これも文化の違いってやつでしょうか。。。
夕方Churに戻ってChur Instituteへ。デッサウのバウハウスから半年間来ている2人の日本人からも今やっている課題などを聞かせてもらいました。ETHと違ってこちらはスケールは小さいのですが、今にも実現しそうなプロジェクトをやっています。というか、施主と話しながらやってるらしいです。トオル君も建築家と一緒に実施コンペやってたし、なかなかアクティブに勉強できる場所だと思いました。
Venice Biennale
さて、チューリッヒから鉄道で7時間。イタリア・ヴェネチアに到着。チューリッヒはすでに秋から冬になろうとしていましたが、こちらはまだ夏っていう感じです。どうですか!この青い海と青い空!5年前に来たときはサン・マルコ広場を見ただけだったので、今回はまた違ったヴェネチアを見ているようですね。街の外側は開発が進んでいて、バス&自動車が多いんだねー。船で移動している内側とは別の場所のように感じます。
今回は、現在開催中のVenice Biennaleの一部分である、The 10th International Architecture Exhibitionを見に来ました。今回のテーマは”Cities, arechitecture and society”です。世界最大の都市・東京をはじめとして、世界各国の都市の現状、問題点、そして数々のプロジェクトを見せてくれています。人口増加、経済成長が著しいインドやアフリカなどの都市と比べると、ロンドンやロサンゼルスは完成度が高い、成熟した都市のように感じるし、東京や上海はまた別で、経済成長は落ち着いて来たのに成熟に向かっていない都市のように感じました。おそらく、日本に都市をデザインする観点がないからだと思うんですが。こんなふうに各都市の多様な状況を知る機会は自分の中でこれまでなかったので、ずいぶんと考えさせられました。
もちろん、それ以外にも都市や建築に関わる、イタリア国内、世界各国のプロジェクトがたくさんあります。これは現在進行中のナポリの地下鉄プロジェクトで、多くの建築家が駅を担当しています。模型はドミニク・ペローの計画案。
こちらは我らが日本館。恥ずかしながらぜんぜん知らなかったのですが、入ってみたらそこには「藤森ワールド」が広がっていました。いきなり靴を脱がせる演出も、日本館だからなのか、藤森さんだからなのかわかりませんが、都市論、都市における建築に焦点をあてた他国のパビリオンと比べると、明らかに新鮮に思えました。
続きまして、こちらはMIT SENSEable City Laboratoryの展示。GPSを利用してリアルタイムでローマの交通機関の動き、携帯電話の利用状況をビジュアル化したものも興味深いデータに思えたし、他のプロジェクトもリアリティがありました。
こちらはBerlage Instituteのプロジェクト。多分3種類のプロジェクトがあったと思うんですが、それぞれ都市のなかでの建築のアプローチが違っていて、興味深いものでした。タケルさんたちのプロジェクトも発見しました。ちなみに、ETHからもStudio Baselのリサーチが展示されていたのですが・・・正直言いまして、いまいちでしたね・・・。もっとしっかり見せればおもしろさが理解してもらえるんだろうけど、見た目重視のところがちょっと残念。
2日間合計で10時間見て、疲れもありましたが、勉強になりました。ヴェネチア観光も少しできたし、ユースホステルでも楽しめて、なかなか充実した旅となりました。
Zurichの日曜日
お久しぶりです。先日突然オレのmacのディスプレイが壊れてしまいまして、日本語が書けない&作業ができない状態だったのです。。。知人からモニターを貸してもらってなんとか作業はできるようになったのですが・・・さて、どうしたものか。
今月からドイツ語の語学学校に通いはじめました。大学が始まるまでの2週間だけですが、がんばって身につけたいですね。それで、この写真はオレが住んでいるStudenthaus。とはいっても、学生だけでなく、いろんな人が住んでいるとおもわれます。大学からは少し遠いんですが、市街地に出るには便利なとこです。
天気が良かったのでチューリッヒ湖まで行って来ました。で、コルビュジエセンター発見!しかし、ここは6月から9月までしか開館していないため中に入れず・・・かなり残念でしたが、また来年かな。
チューリッヒ湖はこんな感じです。青がきれいだねー。停泊しているボートを見てたら信濃川の風景を思い出しますね。でも、どう見てもこっちのほうが普通に見えるから、きっと信濃川+ボートの風景は結構おもしろいんじゃないかと思います。
チューリッヒの日曜日は新潟よりもゆっくり時間が流れてる気がします。