2008年02月のアーカイブ

Urban Design Discussion


いろいろありましたが、ETHに戻ってきました。
これからしばらくまたここにお世話になることになりそうです。
早速、エチオピアのプロジェクトに取り組んでいます。
今年はエチオピアの学生2人が信頼性の高い情報を提供してくれているので、
何もわからなかった昨年よりは効率もよさそうです。

さて、今回のディスカッションは、
ETHのUrban Design/Research Studio, H&deM率いるStudio Basel, Prof. Kees Christiaanse, そしてProf. Marc Angelilの3つのスタジオからアシスタントたちが声をかけあい、アーバンリサーチ/デザインについてのディスカッションになりました。

一番興味を引いたのは、アーバンリサーチとデザインをつなぐツールは何か、という疑問。アーバンリサーチは都市の状況を分析したり、ポテンシャルを見せたりするために有効で、これまでも多くの人たちが用いてきた手法ですが、アカデミックな状況でその情報を活かして何かをデザインするのは難しい。昨年のエチオピアのプロジェクトでも感じたことは、ポテンシャルがわかったとしても、何かの条件(たとえばクライアントからの要求、インスタレーションなどの時間的制約)などが無い限り、都市に関わる条件があまりにも多すぎて、デザインの可能性をしぼりきることができない。もちろん経済性を優先するならばそれに従うデザインというのもあり得るが、アカデミックであることの意味は、それ以外の可能性を提示できることではないか。その都市に住む人々に対して、どういうデザインを提案することが、どういう可能性を提示することになるのか。エチオピアでも、日本の都市であっても、それぞれの状況に対して、その解を発見していくことが、リサーチとデザインの間をつなぐツールを見つけることにつながるのかもしれない。

投稿者: 日時: 07:16 |

オープンハウス Gigon/Guyer Architekten

Zurichから車で30分ほど、Teilwilというところに建設中のGigon/Guyer Architektenによる住宅のオープンハウスに行ってきました。Zurich湖に面した丘に建っています。すぐ後ろに鉄道があるという不利はありますが、それでも湖の景色が楽しめる絶好のロケーションです。

ちなみに、この立面で見えている最上階は実は「屋上階」です。都市計画によりますが、基本的にZurichでは屋上階は日本でいう容積率に含まれないので、最大限に利用できます。もともと住宅の屋根部分が住居として使われていたところから法律がそうなったと思われますが、彼らの特徴となっているこのシンプルな形態は、この屋上階やバルコニーなどのスペースを含めて一体化させるテクニックが成せる技というわけです。


湖側のバルコニーは北東を向いていて光が入らないので、バルコニーは2方向に分割されています。反対の南側は鉄道がとおっているので、光は入るけど騒音が問題になる。どちらかというと湖側には個室群が配置されてそれぞれの部屋に眺望を得るためのバルコニー、南側はリビングやキッチンが配置されてバルコニーは共有空間をつなぐ半外部的な使われ方、という感じでしょうか。


屋上階の南側のバルコニー。リビングやキッチンに面していて、内部空間の延長として使えそうです。


屋上階のリビングスペース。バルコニーを介して個室を眺められる、透明度の高い空間になっています。


ちょっとした納まりのテクニック。やはり受ける印象は細かい努力の積み重ねによって変わりますね。地味だけど重要です。



外にはもちろん多くの建築関係者が。元同僚とも久しぶりに再会しました。

ちなみに賃貸のお値段ですが、120m2くらいの4.5 Zimmer Wohnung (日本でいう3LDK?)で月3000CHF程度(30万円程度?)だろうということです。これだけ湖の眺望が得られることやZurichの中心部まで30分と考えると、結構お手頃価格じゃないかと思われます。インテリアにもそれほどお金がかかっているようにも見えなかったし、構造もシンプルだったので、それほど贅沢な仕事でもなさそうです。でも、クオリティとしてはさすが、ですね。

彼らの戦略とテクニックは勉強になりますね。

投稿者: 日時: 07:32 |

スイスの冬!

気がつけばもう2月。1ヶ月前に日本にいたとは思えません。。。

去年はずっとスタジオにいた記憶しかなかったのですが、今年こそはスイスの冬を楽しもうと、ちょくちょく山の方に足を運んでいます。これが、最高なんです。まあ一応、石川、新潟と、雪の降るところにしか住んだことがないのですが、雪がある風景を客観的にみるチャンスはあんまりなかったのかもしれないですね。


St. Moritzのスキー場。標高2500m。3000m級の山々に囲まれた風景はもう絶句するほど最高です。


LinthalにあるBraunwaldというスキー場。標高約1900m。念願のスイスでの初スキーもやってきました。


こちらはZurichから30分ほど、ZugにあるZugerberg。展望台は標高992m。スイスの冬は、湖から発生する低い雲に常に覆われているのが特徴なのですが、1000mあたりまでくると雲の上の世界が広がっています。


雲の上に広がるパノラマは感激です。一番奥に小さく見えているのがベルナーオーバーランドのアイガー(3970m)、メンヒ(4099m)、ユングフラウ(4158m)です。


フェンスについた霜もこんな奇麗に見えます。


マミ〜!


雪の結晶もこんなに奇麗に見えてしまいます。


小さいことでくよくよしてるのがアホらしくなってきませんか?


で、最後は久しぶりに、


ギリシャ人のDaphneが初挑戦のブリッジ


やっぱスイス来てよかった〜。

投稿者: 日時: 23:52 |